ボトックス注射でうつ病や不安症を治療できるか、有望な結果続々

Emotional, Burning, Unlimited Tuned Laboratory

顔にボトックス注射を受けた人は、しわが薄くなり、元気で、穏やかで、若々しく見えるようになっただけでなく、以前より精神的に安定していることに気づくかもしれない。それは、鏡に映る顔への満足感だけによるものではない可能性がある。近年、うつ病や不安症に対するボトックス注射の効果が研究され、症状の大幅な改善につながる場合があることが明らかになってきている。

 ボツリヌストキシンは、植物や土壌や水の中に自然に存在しているボツリヌス菌がつくる毒素だ。その製剤であるボトックスは、筋肉を一時的にまひさせることで表情じわを減らしたり取り除いたりできるだけでなく、慢性片頭痛(編注:日本では保険適応外)、多汗症、痙性斜頸(けいせいしゃけい、首の筋肉が意思とは無関係に収縮して不自然な姿勢になる疾患)、過活動膀胱などの治療にも用いられている …