トヨタ自動車が挑む水素の社会実装。エンジン開発で始まった達成への道筋

トヨタ自動車が、水素エンジンの開発を起点に、水素の社会実装に乗り出した。水素を「作る、運ぶ、使う」の各段階で、手段の多様化や課題の洗い出しを進めるべく、水素エンジン車が参戦するレースを軸に他社との連携を加速。1―2カ月おきに行われる大会を一つの目安とし、サイクルの高速化も狙う。そのネットワークは徐々に広がりつつあり、今後の“仲間づくり”の進度が社会実装の早期実現のカギを握る。(名古屋・政年佐貴恵)

大分の地熱で製造
7月半ば、大分県九重町の山中で、とある実証施設が稼働を始めた。白い水蒸気を吐き出しながら動くこの装置は、大林組が手がける日本初の地熱発電を使った水素製造プラントだ。地下約700メートルから発生する150度Cの蒸気を利用してタービンを回し発電。その電気で水を電気分解して水素を作る。