1年前は、まだバズワードと見る向きもあった「FinTech」。だが、2016年は言葉として定着し、一つの分野として確立した感がある。より具体的なサービスに言及する記事や冷静に動きを捉えようとする記事がよく読まれた。
今年、決済業界に最も大きなインパクトをもたらしたのは「Apple Pay」。日本ではiPhoneのシェアが他国と比べて高いこともあり、一般利用者としての観点、小売りや交通インフラなど業界サイドから見た観点の双方で、読者の興味を引いた記事が多かったようだ。
最も読まれた記事はITジャーナリストの鈴木淳也氏が執筆した「インフラ側から見たApple Pay日本導入、その驚きと残念なところ」だ。日本では国際カードブランドとしてAmerican Express、JCB、MasterCardが対応しているもののVisaが対応していないこと、海外の端末を日本に持ち込んだ際にNFCの決済方式による違いでApple Payが利用できないことなど、日本での独自対応による混乱で情報が錯綜したこともあり、関心を引いたようだ。
そのほか、「アップルは好きにした、日本人も好きにしろ」、「iPhone 7のFeliCa対応がもたらす波紋を考える」、「SuicaのApple Pay対応、iPhoneでチケットレス特急券も利用可能に」、「Apple Payが10月下旬に日本上陸、iPhone 7のFeliCa対応でSuicaが利用可能に」などもよく読まれた。