太陽光発電事業者の倒産 理由は「事業上の失敗」、「資金欠乏」が多め

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10月31日、東京商工リサーチは2016年1~9月の太陽光発電の関連事業者の倒産件数は42件(前年同期比10.5%増)に達すると発表した。このままのぺースで推移すると、2015年の54件を上回り、調査開始(2000年)以降、最多を記録すると見込まれる。

倒産原因は「安易な事業計画」「過小資本」

東京商工リサーチによると、倒産原因として「販売不振」が最も多く21件(構成比50.0%)と半数を占めた。次いで、「事業上の失敗」8件(同19.0%)、「運転資金の欠乏」6件(同14.2%)と続く。

また、全業種通しての倒産(6,360件)の理由と比較すると、「事業上の失敗」は全業種だと4.6%(295件)のところ19.0%(8件)、運転資金の欠乏を含む「過小資本」が全業種だと5.3%(338件)のところ16.7%(7件)と、太陽光発電事業者の倒産理由には特徴があることがわかる。

東京商工リサーチは、「事業上の失敗」については実現性を欠いた安易な事業計画で参入したり、過小資本で参入したが業績の見込み違いから倒産するケースや、想定よりも市場規模が拡大せず思い描いた受注を獲得できず行き詰まるケースが多い 同業他社との競合で低採算に陥って財務基盤の強化が遅れたり、営業活動で十分なキャッシュフローを創出できず行き詰まるケースなどが確認されている。そのため、太陽光関連事業は他業界よりも厳しい競争環境にさらされていると見ている。