東芝は半導体メモリー子会社「東芝メモリ」を6月1日付で米投資ファンドのベインキャピタルなど日米韓連合に売却すると発表した。審査が長引いていた中国の独占禁止当局が計画を承認した。東芝メモリは当初計画通り総額2兆円で売却し、東芝は懸案だった財務改善にめどをつける。不正会計や米原子力子事業の巨額損失で揺れ続けた東芝の再建問題は大きな節目を迎えた。
中国当局が17日、日米韓連合を代表するベインの関係者に東芝メモリ買収案の承認を伝えた。東芝も17日夜、「売却実行の前提条件が全て充足された」とのコメントを発表。6月からベインが筆頭株主として東芝メモリの経営を主導する新体制を発足させる。
連合には韓国SKハイニックスが融資するほか、米アップルや米デルも優先株を引き受ける形で加わる。日本勢ではHOYAが出資する。東芝も4割程度の出資を保ち、参加企業と共同で生産設備の増強などを進め、メモリー最大手の韓国サムスン電子に対抗していく …