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「税金に頼らない保存を目指そう」世界遺産・軍艦島からの報告:後編

2020年3月、世界文化遺産・軍艦島(正式名:端島)にある日本最古の鉄筋コンクリート(RC)造アパート「30号棟」の一部が突然崩落した。その後も崩落箇所は拡大し、20年6月には新たに別の箇所が崩落する事態に発展した。我々は軍艦島をどのように守っていけばいいのか。本稿では前編に続いて、崩壊が進む軍艦島を相手に筆者が取り組んできた「軍艦島3Dプロジェクト」の概要と、軍艦島を未来へ引き継ぐための保存の在り方について述べる。

軍艦島を保存するには老朽化の程度やその進行速度を把握する必要がある。しかし、島内の構造物は老朽化がひどく調査に危険が伴ううえ、多くの構造物が存在するため膨大な時間が必要となる。そこで、筆者が着目したのが3次元レーザースキャナーやドローンの空撮映像を活用した計測・測量技術だ。遠隔・非接触で短時間・広範囲を調査し、高精度・高密度の3次元デジタルデータとして記録することができる …