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北欧で見た「鍵なしクルマ」の潜在力

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自動車が生活のプラットフォームになる


中国企業による買収から5年。北欧の老舗自動車メーカーであるボルボ・カーが絶好調だ。独自の戦略を進める同社は、2017年にクルマの鍵を全廃すると発表。話題をさらった。同社の本社があるスウェーデンで見た、「鍵なしクルマ」の潜在力とは。

スウェーデン第二の都市、イエーテボリ。乗用車大手ボルボ・カーの本社があるこの街で、面白い体験をした。ボルボの担当者がスマホを使ってEC(電子商取引)サイトから日用品を購入。そのままボルボ車に乗ってしばらく待っていると、配達員が我々の乗るクルマのトランクを勝手に開け、注文した荷物をそこに置いて何も言わずに立ち去ったのだ。

これはボルボが今年5月に始めた配送サービス「イン・カー・デリバリー」。スウェーデンのベンチャー企業や北欧最大の物流会社ポストノードなどと共同開発し、注文した商品を対象区域ならどこでもクルマのトランクに届けるサービスだ。世界で初めてボルボがサービスを始めた。

もちろん、運転者が乗っていなくても配達員は勝手にトランクを開ける。物流会社にとっては再配達の手間が減り、注文した消費者にとってもすぐに受け取れるメリットがある。今年10月時点でボルボのユーザー1万人が同サービスに登録している。

他の自動車メーカーがサービス化にこぎつけられていない理由は簡単。鍵を持たない配達員がトランクを開けられないからだ。